【海外の教育事情を知ろう】韓国の公立小学校~時間割はブロック授業制~

こんにちは!
心の木を育てるオンライン家庭教師MEBUKIの講師、中津です。
【海外の教育事情を知ろう】シリーズ。今回は韓国の現役ママたちから聞いた公立小学校の様子をお伝えします。

「学校」といっても、それぞれの国で仕組みは異なります。違いを知ることで日本に来た子どもたちが何に困っているのかを知ることができ、伝え方も変わってきます。子どもたちと関わる際にぜひご参考ください♪

【海外の教育事情を知ろう】

中国と日本の小学校の違い① ~学期制、登下校の仕方、PTAは?~
中国と日本の小学校の違い② ~科目、水泳、実験~

ドイツの学校生活、こんなにも違っていた?!Vol.1~留年制度、授業の様子は?~
ドイツの学校生活、こんなにも違っていた?!Vol.2~学校の様子、コロナ渦の学校など~

韓国の小学校は2学期制、毎年クラス替えも実施

韓国の小学校の入学年齢は、1月1日~12月31日で区切られるのが基本です。例えば2021年度の1年生は2014年1月から12月生まれの子になります。ただし1月、12月生まれは個々の性格や能力を考慮して相談により上下の学年に移動もできます。

・学期は2学期制で、クラス替えは毎年行われます。

1学期3月1日から7月下旬
夏休み7月下旬から8月下旬
冬休み1月中旬から2月末

韓国の小学校 学校の様子 ブロック授業制

時間割は“ブロック授業”制/2014年セウォル号事故以降、水泳も実施

1日の時間割はブロック授業といって、1〜2時間目、3〜4時間目をひとくくり(80分)に行います。

ブロック授業では、進み具合に応じて2時間同じ教科を集中して学べること、時間割がコンパクトにまとめられているため学校が早く終わる分、放課後に時間が取れるところに良さがあります。休み時間は各時間の間の10分のみでトイレなどの用事のみ。遊ぶ時間はない、というのは日本と大きく異なる点です。

科目は、国語、算数、理科、社会、道徳、美術、音楽、体育に加えて、小学3年生から英語の授業も始まります。体育はグラウンドが広くないため、体育館で、跳び箱やドッジボールなどが行われています。

また、学校にプールが設置されていないことが多いためプールの授業はありませんでしたが、2014年に起こったセウォル号沈没の事故(多数の高校生たちが事故に巻き込まれて亡くなられた)以降、外部の施設を利用して、毎年1、2週間の水泳の授業行われるようになりました。

理科の実験については、今はコロナのため映像を観るのみとなっています。コロナの影響は色々なところに出ていますね…。

また、音楽は幼稚園から小学校低学年にかけてソゴと呼ばれる韓国伝統楽器の小太鼓を練習し、その後、タンバリンや木琴、縦笛、楽譜の筆記なども学習していきます。

給食は「給食室」で~給食のおばさんと父兄ボランティアが配膳~

給食は「給食室」でいただきますが、給食室が狭いため、午前中に4時間目までのクラスと5時間目までのクラスを作り、時間差を作って入れ替え制にし、給食の時間を調節しています。

配膳は日本でいう給食センターの担当者と保護者のボランティアにより行われており、量は自己申告で子どもたちがそれぞれ自分で調整しています。献立表は毎月配布される他、学校からも毎日アプリで連絡があるので、その内容を事前にチェックしておけるので安心です。

また、アレルギーの有無は年度始めに学校から聞かれ、対応されています。牛乳は3時間目の前に配られ、飲む時間が設けられていますが、いらない子は事前に申請して止めることもできます。

放課後の過ごし方~学校で有料の化学実験教室も~

集団登校はないため、特に低学年のお迎えなどの義務はありませんが、1年生の保護者は送り迎えをしているケースが多くあります。

夫婦共働きの家庭も多く、放課後に有料で化学実験、漢字、英語、バドミントンなどプログラムが学校で用意されており、3ヶ月ごとに内容を申請することができます。

また、テコンドーや塾、スポーツの習い事の送迎バスが学校の前まで迎えに来て、それに乗ってそのまま習い事に行く生徒も多くいます。帰りもバスで自宅まで送迎してもらえるので、共働き世帯には大変助かっています。

PTA & 先生との関わり

PTAは日本のように全員参加という形ではなく、立候補で役員が決められています。ただ、どんな活動をしているかは具体的に報告がないため、ほとんどの人が活動内容を把握できていないのではないでしょうか。そのため韓国の保護者にとって、日本のPTAの仕組みを理解するのは難しいかもしれません。

学校に関わる活動としては、子どもたちの登校を見守る交通当番が年1、2回程ある程度ですが、何か心配事がある場合は、いつでも相談はできるようになっています。

韓国は学校からの宿題はほとんどなく、小学6年生でも2時頃には授業が終わっているため、放課後の時間はたっぷりあります。受験戦争が加熱しているイメージもありますが、塾も早くて小学3年生頃から。こうして比べてみると、国によって子どもたちの時間の過ごし方の違いが見えてきますね!

<学校の先生など、子どもたちに関わる方へ>

保護者の方への伝え方でどうしたら良いか分からないという場合は、お気軽にお問合せください!

MEBUKI講師 中津